城南電化協同組合 (東糀谷めっきセンター)
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耐変色性


1.素材の変色

 素材の変色は、大気中の酸素、硫黄、窒素、水蒸気等の腐食を発生させる要因とも関連し、銅や銀などは、酸化・硫化・窒化物等となって変色を発生させる。 また、銀などは、紫外線の元ではより変色しやすくなる。

2.銀の変色

 銀はアクセサリ−から、機械部品、電子部品等に使用される最もポピュラーな変色し易い素材でありしばしばその変色が問題となる。
 銀及び銀めっきの表面は、非常に活性であることからH2S、SO2ガス等と空気中で 反応しAg2S、Ag2SO4、(黄、褐色)が生成する。 また、酸素と反応しAg2O+AgO(黄、褐色)に、ハロゲン化物(塩素、臭素、よう素等)とはAgCl(白)、AgBr(淡黄)、AgI(黄)となり変色する。 これらの変色は、光(紫外線域)により促進され紫、灰色、黒色等に変色する。変色銀の色は、生成物の化学組成により異なり、変色は、外観だけでなく、接触抵抗の増加、電気的特性を劣化させる。

3.変色防止法

 変色は、市販変色除去剤等によってある程度の除去は可能である。 変色防止法には、その変色メカニズムである変色要因(ガス、光等)から隔離、遮断することにより可能となるが現在は変色要因との遮断をするため塗装や薬液処理、金属を薄く電着させる方法等により行われている。
 変色し易い銀等はその表面に変色しにくいロジウムめっきを行なう場合、クロム酸処理を行なう場合、薄いベリリウムやニッケルめっきを行なう場合などがある。
 銅等は、めっきを行なわない場合変色防止剤としてベンゾトリアゾール溶液に浸漬する方法も行なわれている。
 耐指紋性としては、無光沢ニッケルめっきのような指紋等の汚れ(有機物等)をその表面に取り込みやすいものではなく、光沢クロム、ロジウム等の硬質めっき、化学研磨、電解研磨、不動態化処理、塗装(電着塗装)等の表面処理により表面状態、物性、化学的反応性を変えることで対応している。

4.めっき種参考例

    装飾品・・・・・・・・金、ロジウム、クロム、他
   銀製品・・・・・・・・ロジウム、金、他
   銅製品・・・・・・・・ニッケル、クロム、金、他 

 
    

注:  (素材の色を重要視する場合は、同系統の色のめっきやクリアー塗装を使用する場合が多いが完全な変色防止処理は確立されていない。)



        

城南電化情報委員会





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