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めっき種(表面処理)/用途 |
色 調 |
外 観 (質 感 ) |
1 |
金めっき
装身具(アクセサリー)、装飾品、仏具、照明器具、眼鏡フレーム、時計、食器、楽器、刀剣、美術、工芸品等。 |
黄金色(光沢と無光沢がある)
赤色金(銅イオン含有液を使用)
桃色(銅・銀又は銅・ニッケル含有液使用)
ホワイトゴールド(ニッケル・すず含有液使用)
グリーンゴールド(銀含有)、紫金(アルミ含有)等 |
さまざまな金色系の色があるが条件により色の変動あり、色合わせが非常に難しい。
一般にはレモンイエロー、赤みがかった金色が多く光沢が好まれている。黒色化処理後ヘアーライン、サテン仕上げ、部分的な研磨により明暗の強調も行われている。。 |
2 |
銀めっき
装身具(アクセサリー)、衛生器具、照明器具、時計、食器、楽器、刀剣、美術、工芸品等。 |
硫化物と反応しやすくこれらの化合物により
黒色、青黒色、灰色、赤灰褐色、緑色を作る。塩化ナトリウム電解では茶褐色、使用薬品により紫黒色になる、古美術品に使用される古代銀、いぶし銀色がある |
柔らかな乳白色は古くから装飾品に用いられてきた(古代銀、いぶし銀)、黒色化処理後ヘアーライン、サテン仕上げされ明暗の強調も行われている。光沢銀も自然酸化により、褐色、黒色等に変色していく。必要に応じ変色防止処理(化学処理、ロジウム薄めっき、クリアー塗装)を行う。 |
3 |
銅めっき
美術、工芸品、装身具(アクセサリー)、衛生器具、照明器具、時計、食器、楽器
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銅は淡いピンク色、赤みを帯びた光沢、無光沢がある。銅めっきは、工業的にも、装飾品にも展性・延性があり、素材との密着性もよいこと、下地加工によりいろいろな表現加工がしやすいことから、下地めっきとしての利用価値は高い。銅も銀と同じように酸化し古い10円硬貨のように変色していき、寺などの屋根に使用したものは緑青色(ろくしょう)を作っているのを見ることができる。表面処理では工業的に化学的着色法により赤、オレンジ、青、古代緑色、オリーブグリーン、褐色、ブロンズ、茶色、黒等が作られている。その他白色黄銅(銅・亜鉛合金)、金色(真鍮めっき)等がある
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暖か味のある赤色、アーンチック風に仕上げるためヘアーライン、サテン仕上げ、塗装等と組み合わせたり、銅めっき後、黒色化処理、その後部分的な研磨を行い銅古美仕上げとし建築、屋内装飾、ランプ等の照明器具、美術品にも利用されている。 |
4 |
クロムめっき
自動車・オートバイ部品、カメラ等の光学部品、家電、照明器具、水洗部品等 |
白色金属光沢で硬くトラックのバンパー、反射板、シャフト等に使用されるが、反射防止機能もある黒色クロムが装飾品、カメラ等の機能部品に利用されている。装飾品は一般に銅、ニッケルが下地にめっきされる。 |
白色金属光沢の他、素材、他の表面処理加工(ヘアーライン、サテン仕上げ、研磨等)との組み合わせで多くの質感が出せる。黒色クロムは、外観は条件にもよるが黒色無光沢面(油塗布(ワックス、シリコンコート等)により光沢を出す処理を行う)等がある。 |
5 |
ロジウムめっき
装身具(アクセサリー)、照明器具、眼鏡フレーム、時計、食器、美術品等 |
銀白色、(乳白色、光沢剤添加により鏡面光沢)、 |
銀と非常に色調が近いが、銀より硬く変色しにくく耐食性もある。鏡面光沢のものも装飾品に有用だが貴金属の中で最も高価である。 |
6 |
化成処理、塗装
リン酸塩被膜処理
クロメート処理
染色
塗装、電着塗装
自動車・オートバイ部品の外装品、文具、家電、装飾品。 |
亜鉛めつき後にリン酸塩皮膜(グレー他)、クロメート処理(光沢、有色(金、赤、グリーン、オリーブ、黒、等の干渉色))が行われている。また、この皮膜を下地とし色々な色の塗装も行われる。また、金、赤、青、紫系の染料(染色液)を使用した着色があるが耐傷性のため最終仕上げにクリアーコート等を行う場合が多い。また、鉄やアルミ素材に亜鉛やニッケルめっきを行い品物をマイナスにして電気を流して塗装を行うカチオン電着塗装、品物をプラスにして行うアニオン電着塗装がある。 |
多くの色調が出せ、素材、他の表面処理加工(ヘアーライン、サテン仕上げ、研磨、塗装等)との組み合わせで多くの質感も出せる。 |
7 |
電解発色
アルマイト処理
チタンの発色
ステンレスの発色
自動車・オートバイ・健在・玩具携帯電話、嗜好品、文具、家電、装飾品。
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電解発色が、チタン、アルミニュウム合金に行われる「アルマイト処理」は、一般に製品をプラス(陽極)にして酸化被膜(水酸化皮膜)を形成させるため「陽極酸化」と呼ばれている。また、染料による着色も利用され金、赤、青、緑系等の多くの色調が出せる。ステンレスも酸性液に浸漬したり電界発色法により金、赤、青、緑系の色が発色する。また、耐傷性のため最終仕上げにクリアーコート等を行う場合が多い。 |
多くの色調が出せ、素材、他の表面処理加工(エッチング、ヘアーライン、サテン仕上げ、研磨等)上に処理を行い、素材の状態を生かした質感が出せる。 |
8 |
研磨
化学研磨
電解研磨
パフ研磨、他
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研磨は、色を付けるというより素材金属(めっき後、黒色化処理後も含む)の持つ色を光沢またはマット調、部分的な明暗強調処理等を行うことにより人の感性に対する付加価値を与えるための処理法といえる。 |
多くの素材、表面処理加工等と組み合わされさまざまな質感を与えることができる。 |
9 |
熱処理
ステンレスの発色 |
金属は、熱処理を行うと表面に酸化被膜ができ変色する、この方法は薬品処理と組み合わせ効率よく安定した均一な酸化被膜を生成させ発色に利用されている(テンパーカラー)。
色は、金、赤、青、紫、緑系の着色がある。 |
多くの素材、表面処理加工等と組み合わされさまざまな質感を与えることができる。 |